むちうちで手のしびれが残っている場合の後遺障害の認定

文責:弁護士 赤田光晴

最終更新日:2020年03月10日

1 むちうちについての後遺障害

 交通事故によって頚部にむちうちの症状が残ってしまった場合には,頚部の痛みだけでなく,手にしびれが残ってしまう場合があります。
 このようなしびれが残ってしまう要因としては,頸椎が神経を圧迫していることが考えられます。
 そして,このような場合には,後遺障害12級または14級が認められることがあります。
 この二つ等級のどちらに当てはまるかの判断は,要件でいえば「頑固な」神経症状が残っているかどうかで判断され,「頑固」と判断されれば,第12級が認定されます。

2 後遺障害12級が認定されるには

 そこで,どのような場合に「頑固」と判断されるのかが問題となります。
 この判断は,一般的に医学的な検査によって痛みが立証できるときに「頑固」と判断されることになります。
 つまり,しびれの原因となっている頸椎による神経の圧迫などが,交通事故と医学的に証明することができた場合には,12級が認定されることがあります。
 しかしながら,頸椎による神経の圧迫は,経年性の劣化によるものであることが多く,全て交通事故によるものであるということはほとんどありません。
 もっとも,12級が認められるには,治療段階から,適切な検査を行い,申請に際しても必要な資料を添付しているかどうかがポイントとなることから,初期段階から交通事故に詳しい弁護士に相談し,適切な検査をする必要があります。

3 後遺障害14級が認定されるには

 また,医学的な証明まではできなくとも,手のしびれについて,むちうちの一症状として14級が認定されることがあります。
 もっとも,14級は医学的に証明できないものの医学的に症状の原因が説明できる場合に認められるものであるため,認定には様々なポイントが存在します。
 例えば,申請にあたって医師が作成する後遺障害診断に適切な記載がされていることや,適切な検査を受けていることなどが重要な要因となってきます。

 これらのポイントは,事案ごとに細かな判断が必要であるため,事故の初期段階から,交通事故に精通した弁護士に相談し,しっかりとアドバイスを受けることが重要です。

 当法人では,交通事故に関してお電話でご相談いただくことができますので,秋田にお住まいの方もお気軽にご相談ください。

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